劇的ビフォーアフター!クリエイティビティを高める造形コーナーの作り方【乳児編】
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劇的ビフォーアフター!クリエイティビティを高める造形コーナーの作り方【乳児編】

 
今年から造形コーナーを常設することにした【こころとうたう保育園】。新年度の4月と比べて、子どもたちの姿に変化が起きているという話を聞きました。
そこでどんな変化が起きたのか?どうやって造形コーナーを常設したのか?実際に話を聞いてきました。
 
インタビューアー
保育園の社会的認知を変えていくために、保育の生態系を調査しているエデュリーのイメージキャラクター「ペンタ(🐻)
 
 
(🍎)ペンタくん!最近の造形コーナーを見て!
 
(🐻)4月から比べて素材が増えましたね!何かあったんですか?
 
(🍎)子どもたちの遊びが充実するためにはどんな環境が必要かを担任の先生と話し合ったんです。
 
その中で、らいくるにも書いてある通り、【造形・ごっこ・構成・くつろぎ】という遊びの基礎となる4コーナーをまずは確立しようという話になりました。
 
(🐻)そうだったんですね!確かにこんなに素材があったら、すぐにでも造形遊びが始められそうです。
 
(🍎)でも最初の頃はどんな物をどのくらい用意したらいいか分からなくて、せっかく出しても違う場所に持って行かれてしまったり、バラバラに散らばっていたりと、保育者の意図と違うこともありました。
 
(🐻)経験が少ないうちは、何に使ったらいいか分からず、本来の目的とは違う使われ方をされてしまうことってありますよね、、、。
 
でも、今はこんなに沢山!何かきっかけってあったんですか?
 
(🍎)まずは素材遊びの経験を増やせるように、意識的に素材遊びの時間を設けてみました。
 

造形コーナー作りのポイント1

💡
素材に触れる機会を増やす
  • 日々繰り返し触れることで素材の特性や使い方が分かっていく。
  • 造形遊びは特別なものではなく、日常遊びの一つ。たまにしか出来ない遊びは、特別感から必要以上に気持ちが昂ってしまうことがある。
 

 
 
(🍎)こころとうたうの1.2歳児クラスでは午後おやつ後の時間をクリエイティブタイムとして、毎日コーナー遊びを行う習慣をつけていきました。
 
ただ、保育者が造形の用意をすると子どもたちも楽しそうに遊んでいるのですが、どうしても保育者主導になってしまう場面が多く、1.2歳児でも出来る子ども主体の造形遊びを考えていました。
 
(🐻)初めての経験が多い乳児クラスでは子ども主体が難しい場面もありますよね。
 
(🍎)こちらからの提案が多くなるのは仕方ない部分もあると思うのですが、子どもたちの「やりたい!」を引き出す為に、まずは見える場所に素材を置いてみることにしました!ただ、手の届く位置だと色んな場所に素材を持っていかれてしまったり、危険な使い方をしてしまったりする可能性もあったので、まずは手は届かないけど、指差しは出来る位置にしたのがポイントです!
 
指差しで教えてくれたら、子どもにどうぞ!と手渡ししていました。
 

造形コーナー作りのポイント2

💡
見える場所や手の届く場所に素材を常設する
  • 子どもから“やりたい”と伝えられる環境を意識する。
  • 慣れてきたタイミングで徐々に手の届く場所に素材や道具を置いていく。
 

 
 
 
(🐻)たしかに!指差しで伝えてもらえたら、やりたい気持ちを受け取ることができますね!乳児だから何でも危険と捉えるのではなく、どうしたら子どもの意欲を引き出しながら安全に遊びを展開できるかを考えることが大切ですね!
 
(🍎)また、造形遊びの最中に足りないものがあってその場を離れると、少しの間に揉め事が起きていたり、帰ってきたら遊びが終わっていたりと、思うように遊びが進まないことがありました。
 
(🐻)時には「少し待っててね」が難しいこともあるし…。
 
(🍎)そうなんです。なので、そもそも「少し待っててね」を減らす工夫をしたらいいのでは?と思い、造形コーナーに大体の物は置いておくようにしたんです!そしたら、遊びを中断することなく、展開できるので、前よりも子どもたちの集中力が長くなりました!
 

造形コーナー作りのポイント3

💡
必要な物はあらかじめコーナーに用意しておく
  • 遊びに必要な物をコーナー付近に用意しておくことによって、取りに行く時間を短縮できる。
  • 目を離す時間が減るため、遊びを中断することなく、集中力が続くようになる。
 

 
(🐻)ちなみにこの容器に入っているのは何ですか?
 
(🍎)これはゆび絵の具です!元の容器だと大きくて置く場所が難しかったり、少量しか使わなかったりしたので、ミニボトルに移し替えました!準備が簡単になったので、絵の具遊びも好きな時に取り入れられるようになりました!
 
(🐻)子どもだけでなく、保育者の使いやすさも考えたのですね!準備が簡単って毎日の保育の中でとても大切なことだと思います!
 
(🍎)机や椅子も固定したことで、わざわざ準備する必要がなく、子どもが使いたい素材を自分で選び、自主的に机で造形遊びが始まるようになりました!
 

造形コーナー作りのポイント4

💡
子どもも保育者も使いやすく分かりやすい環境!
  • 子どもの遊びを引き出すには、保育者が意欲的に取り組む必要がある。
  • 使いやすい環境を整えることで、造形遊びのハードルを下げよう!
  • 環境や動線が整えられていることで、子どもが1人で遊びを進められる。
 

 
 
(🐻)乳児のうちから様々な素材に触れ、使い方・楽しみ方を知ることによって、五感を研ぎ澄ますことができたり、表現方法を身に付けたり、想像を形にする力を育てたり、今後必要になってくる力を養う効果が見られています。
そのためには日常的に子どもも大人も使いやすい環境にすることが大切だと【こころとうたう保育園】を通して学ぶことができました。