
子どもが主役の中に、自分の得意を活かす方法

ダンスに熱中しているポノ保育園のとあるグループは、⾃分で作った⾐装を着て公園で練習したり、⾃分たちで振り付けを考えながら年齢の垣根なくダンスを踊っている。あくまで、⾏事のために踊らせているとか、⼤⼈がやらせたいからではなく、⼦ども起点の活動である。⼩学2年⽣の頃からダンスをしてきたという露⽊さんに、⼦どもの興味を起点にどのように保育の活動を広げてきたのか聞いた。
記事に登場する人

2020年4月よりエデュリーに入社。2022年まで乳児クラスを経験した後、2023年から4歳児担任として幼児クラスを担当する。
コーナーの特別感から

「元々ダンスが好きな⼦がいるっていうのは、昨年度の担任の先⽣から聞いていたので、環境を考えた時に『ダンスコーナー欲しいね』となりました。そこから、ダンスコーナーのライトにカラーセロハンを被せたり、園⻑先⽣がミラーボールを⾒つけてきてくれて、ディスコ⾵にコーナーを作っていきました。照明も暗くなってミラーボールだけが光ると特別感のある雰囲気になりました。あとは⾐装。昨年度から⾃分たちで洋服を作っていた経験も⼤きかったです」
そうした中で、5歳児の盛り上がりを遠巻きに3・4歳が興味を持っている姿がった。
「私から5歳児に『〇〇ちゃんにも教えてあげてみたら?』みたいな感じでお願いしてみたら、そこから3・4歳時にも活動がばーっとひろがっていきました」
⼦どもの熱中を⼀瞬の灯⽕で終わらせない。そのために、⼦どもからの提案も積極的に受け⼊れている。
「⾃分で作った⾐装を持って、公園とか広い場所でも踊りたいっていう意見が出てきたので、それだったらせっかく作ったし、着て外に出かけてももいいよという⾵にしました。⾳がなくてもいいから踊りを⾒てと⾔われながら、公園でも踊っています笑」

4⽉の⼾惑い
結果だけを⾒ると、順⾵満帆に⾒える。しかし、4⽉当初は乳児から幼児という変化に⼾惑いもあったという。
「4⽉の頃はもう何をどうやったらいいか分からなかったので、疲れることも多かったんです。でも、最近は⼦どもたちの盛り上がりに、私たちもその輪に⼊って楽しめる余裕が出てきました。なので、ポジティブに考えられることが増えています」
「また、去年まではずっと乳児クラスを担当していたので、今年の4⽉からはじめての幼児クラス。その違いはとても⼤きかった。例えば、乳児だとこっちが『あれかな?これかな?』と提⽰ をして、これが好きかもというのを⾒つけていくことが多いけど、幼児になると、こっちから何かをやるというよりは、子ども達の去年からの積み重ねの基盤ができてるので、それを活かすことになる。4⽉の私の保育は、観察をすることを中⼼にしました。誰と⼀緒に遊ぶんだとか、誰と⼀緒にやると⾃分達同⼠で⾼め合うペアになるなとか、好きな⾊でもこの⾊の画⽤紙 をよく持ってくなとか、そういうところも観察してました」
⼦どもの興味を潰さず、⾃分の得意を活かす第⼀歩
結果だけを⾒ると、順⾵満帆に⾒える。しかし、4⽉当初は乳児から幼児という変化に⼾惑いもあったという。
「4⽉の頃はもう何をどうやったらいいか分からなかったので、疲れることも多かったんです。でも、最近は⼦どもたちの盛り上がりに、私たちもその輪に⼊って楽しめる余裕が出てきました。なので、ポジティブに考えられることが増えています」
「また、去年まではずっと乳児クラスを担当していたので、今年の4⽉からはじめての幼児クラス。その違いはとても⼤きかった。例えば、乳児だとこっちが『あれかな?これかな?』と提⽰をして、これが好きかもというのを⾒つけていくことが多いけど、幼児になると、こっちから何かをやるというよりは、子ども達の去年からの積み重ねの基盤ができてるので、それを活かすことになる。4⽉の私の保育は、観察をすることを中⼼にしました。誰と⼀緒に遊ぶんだとか、誰と⼀緒にやると⾃分達同⼠で⾼め合うペアになるなとか、好きな⾊でもこの⾊の画⽤紙をよく持ってくなとか、そういうところも観察してました」
前に出るのが控えめな⼦どもの熱中スイッチ

⼈前で話すのが苦⼿だという露⽊さん。それでも、表現をすることは好きだからこそ、⼩学2年⽣の頃からダンスを楽しんできた。その経験から、それぞれの⼦どもの潜在能⼒を引き出すために試⾏錯誤する。
「その⼦の性格によって、前に出るのが得意な⼦も苦⼿な⼦もいる。得意な⼦の⽅が発表の時に声が⼤きくなる。前に出るのが苦⼿でも、ダンスを楽しいなって思ってくれている⼦が萎縮しちゃうのは嫌だなって思っていて、最初はやっぱりそういう場⾯が多かったんですけど」
「でも、⾐装を作るとか、ダンス以外の場⾯でその⼦の⾃信をつける機会を意識的に作っていきました。例えば、『〇〇ちゃんはこれがすごいできるから教えてもらったら?』と他の⼦にも伝えたり。そしたらダンスもそうだし、サークルタイムとか他の場⾯でも⾃信を持って話すようになってきた。そういうところを保育⼠として試⾏錯誤をし続けています」
完璧でなくていい
どのように⼦どもたちの興味を拾い、⽕をつけるか、主体性保育を実現するためには頭の体⼒も使う。どんな動きが必要になるのだろうか。
「⼦ども達のぽんとが出たつぶやきに合わせて、保育⼠が動くことが多いので、臨機応変に動ける⼈におすすめです。逆に何か完璧を求めすぎたり、⾃分の理想に近づけたいみたいながあると⾃分が疲れちゃうのかなと思います」
「あとは、他のクラスだったりとか、幼児は3・4・5歳で過ごしてるので、周りの先⽣たちと連携を取ることも多い。なので、そこでコミュニケーションを取ったり、周りの先⽣に客観的なアドバイスを積極的にもらうことが好きな⼈は、より保育が楽しめるようになっていくんじゃないかなと思います」